肩の痛みの代表である四十肩・五十肩について少し詳しくお話しします。

四十肩・五十肩で生活に支障をきたす方の共通点として受診が遅いという事があります。

「数日すれば治ると思った」「同僚が放っておけば治ったと言っていたから」という事はよく聞きます。

四十肩・五十肩は早めに受診し、適切な対応を行う事がとても重要です。

その理由をお話していますので是非最後まで読んでください。

  1. そもそも四十肩・五十肩とは?

    肩関節施術

    四十肩・五十肩は正式な病名としては「肩関節周囲炎」と呼ばれています。

    平均年齢は四十肩・五十肩と呼ばれるだけあって53.4歳で、男女比は男性:女性=1.0:1.6と 女性の方が割合が多いと言われています。 何度も荷物を持ち上げなくてはいけない仕事や、デスクワークの方がなりやすいというのも特徴です。

    両方の肩を同時に痛めることは稀で、肩関節周囲炎全体の20%ほどと言われいて、2回目以降の再発はほとんどないと言われています。

    肩関節周囲炎は「なんらかの炎症により肩関節痛が生じ、次第に可動域制限が生じていき、疼痛が軽減して 拘縮だけが残り、そして拘縮も経過とともに改善していく」と言われています。つまり、明らかな誘因がないのに肩に痛みが出現します。

    整形外科を受診しても画像上問題がないため 『「筋肉に問題なし」「石灰化なし」「骨折なし」「脱臼なし」「関節の変形なし」まあ歳相応だし四十肩・五十肩かな?』 と言う事になります。

    明らかな誘因がないと言いますが、何かしらの軽微なダメージが肩に加わることで炎症が起こり、 細胞の増殖・蓄積・分化・生成ということが体内で反応として起こり、痛み・可動域制限に繋がっていきます。 肩をぶつけたなどの原因がないため、ある日突然痛くなったと言うのが四十肩・五十肩と言われる肩関節周囲炎の特徴です。

    1. 四十肩・五十肩の病期による分類

      肩関節周囲炎経過

      四十肩・五十肩である肩関節周囲炎は時期によって

      「炎症期(Freezing)」「拘縮期(Frozen)」「回復期(Thawing)」に分けられます。

      痛みは炎症期でピークを迎え、なだらかに軽減していき回復期で無くなり、 関節の硬さ(動かしにくさ)は拘縮期で硬くなり、回復期で無くなっていきます。

      動くけど痛いのが炎症期

      痛くないけど動かないのが拘縮期

      痛みもほとんどなく、動かせるのが回復期です。

      四十肩・五十肩の経過を左右するのは「炎症期」にどれだけ適切な対応ができるかがポイントです!


  2. 四十肩・五十肩の症状について

    1. なぜいきなり痛みが出現するのか?

      四十肩・五十肩と言われる肩関節周囲炎ですが、「肩を痛めるきっかけがない」という方が多くいます。

      肩関節周囲炎の原発になっているのは「肩関節への軽微なストレス(ダメージ)」であることが多くあります。

      肩には滑液包という痛みにとても敏感で、痛みを感じやすい組織があります。

      軽微なストレス(ダメージ)により滑液包に炎症が起きてしまうことで夜も眠れない痛みや少し動かしただけで痛みを自覚することになります。

      炎症が起きているため、痛い動きを繰り返したり、安静期間を設けない事が炎症がなかなか引かず症状が長期化させてしまう事に繋がります。


    2. 痛みの後なぜ硬くなるのか?

      炎症が起きることで痛みがある事は理解しやすいと思います。ではなぜ痛みの後「拘縮期」という動かないという事が起きてしまうのかを簡単にでも少し詳しくお話しします。

      関節を動かさないでいるとTGF-β1とCTGFと言うものが増殖することがわかっています。このTGF-β1とCTGFと言うのは接着剤のような働きをしてしまう組織であるため、痛みによって肩の関節を動かせないでいると接着剤の影響で固まってしまう事に繋がってしまいます。

      最初は痛みにより「動かせない」という状況のため可動域制限の問題は【筋肉】が大きく関与していますが、動かさない期間が4週になってくると関節の周りにある【関節包や靭帯】といった組織の関与が大きくなってきます。

      この関節包や靭帯の影響が強くなると改善するまでにとても長い時間が必要になったり、この後お話しするマニュピレーションという麻酔を使った治療を行う必要性まで出てきてしまいます。

      そのため、四十肩・五十肩は早めの対応で筋肉による影響が強いうちにアプローチを行う事で治療期間の短縮にもつなげることができます。


  3. 痛みの出現後早めの受診が必要な理由

    1. ボーダーラインは4週間

      肩を動かさない事で接着剤のような働きをしてしまうものが出現することで、関節が動かなくなるという事に繋がる事と、その影響が【筋肉】なのか【関節包や靭帯】のものがある事をお話ししました。

      そして関節包や靭帯の関与が大きくなることで治療期間の長期化やリハビリだけでの改善が難しくなることもあります。

      この時にポイントとなってくる期間はズバリ4週間

      四十肩・五十肩を患い痛みで肩を動かせなくなり4週間までは筋肉が可動域に大きく関与します。

      発症からどれほどの期間経過しているのかによって治療アプローチは変わります。

      そして、「肩関節周囲炎は早期に診断を受け、理学療法と関節内ステロイド注射により関節の拘縮(動かない状態)と痛みの期間が短縮され罹患率が大幅に減少する」という報告もあります。

      すぐに受診することが理想ではありますが、難しい場合はできるだけ早い受診と、いつから症状があったのかを覚えておくことが重要になってきます。

  4. 四十肩・五十肩の治療法の1つサイレントマニュピレーションって?

    凍結肩条件

    四十肩・五十肩と言われる肩関節周囲炎の方の中で、拘縮が強く可動域の改善がみられない場合にサイレントマニュピレーション(非観血的関節受動術)が行われることがあります。

    サイレントマニュピレーションは、首から肩の部分の神経に麻酔をかけた状態で関節包を剝がしていく治療法です。

    入院の必要はなくその日に帰ることはできますが、サイレントマニュピレーション後も積極的なリハビリが必要です。

    骨が弱い方は骨折や脱臼をすることもあり、病態によっては実施できない事もあります。

    1. こんな肩の状態の人は医師に相談を

      肩関節の動かす角度が

      ・前からの挙上が100°に達していない

      ・外に開くのが10°に達していない

      ・腕を後ろに回すのが腰までに達しない

      この3つのうち2つ以上当てはまるという方は拘縮が進んでしまっている危険性が高いです。

      リハビリをしていても変化が見られない場合主治医・担当セラピストと相談のもと「サイレントマニュピレーション」が適応となることがあります。

  5. まとめ

    四十肩・五十肩と言われる肩関節周囲炎は痛みの後硬くなり改善していくという経過をたどる疾患です。

    発症後すぐに受診して適切な対応が出来ることで硬くなることを最小限にすることができ、治療期間が大きく短縮することができます。動かなくなって経過が長くなってしまう事で関節包や靭帯による可動域制限の影響が大きくなり、ここまできてしまうと治療期間が長期化してしまう事に加え、マニュピレーションという治療法が必要となる事にもなってしまいます。

    四十肩・五十肩は早期の受診でリハビリと注射の併用で症状の改善だけでなく、治療期間の短縮が可能と言われています。 放置していてもいいことはありません。1日でも早い受診を心がけましょう。

  6. D.func.に来た四十肩・五十肩で悩んでいた方々の声

  • 娘の結婚式が決まった頃突然肩の激しい痛みにおそわれました。

    特に夜間痛がひどく眠れない日々が続きました。

    松尾先生に診てもらうようになって肩の動きが良くなってくるのも嬉しかったのですが私にとって何より痛みがなく夜間眠れるようになったことが本当に嬉しかったです。

    20230106_192024
  • 手を後ろに回すと肩に痛みがありましたが、普段の生活で痛みが出なくなりました。

    20230812_154734
  • 左肩に違和感がありましたが、ここへ来てどんな運動をすれば改善されるかが明確になり、家でも続けられるようになりました!!

    ありがとうございます❀

    20231224_113819

お気軽にお問い合わせください。


お急ぎの場合は電話窓口まで、

お気軽にお問い合わせください。

※施術中は電話対応ができないことがあります。

留守番電話にお名前とお電話していただいた内容を残していただければこちらから折り返しご連絡いたします。


営業時間 9:00~21:00
時間外の対応もご相談可能

Access

D.func.

住所

名古屋店

〒451-0052

愛知県名古屋市西区栄生3-15-22 503


清須店

愛知県清須市西枇杷島町小田井1-9‐3

Google MAPで確認する
電話番号

080-5123-3894

080-5123-3894

※施術中は電話対応ができないことがあります。

留守番電話にお名前とお電話していただいた内容を残していただければこちらから折り返しご連絡いたします。

営業時間

9:00~21:00

時間外の対応もご相談可能

定休日

不定休

徒歩で気軽にお越しいただける立地に構えているため、ショッピング帰りや仕事帰りでもふらっと立ち寄れます。膝の痛みや肩こりなどでお困りの際は、遠慮なくお申し付けください。身体のバランスを調整してまいります。

Contact

お問い合わせ

ご入力の上、次へボタンをクリックしてください。

Instagram

インスタグラム