椎間板を構成している髄核が周囲を取り囲んでいる線維輪を穿破して本来あるべき位置から飛び出した状態の事を言います。
腰椎椎間板ヘルニアの発生は男性に多く、男女比は男性:女性=2~3:1と言われています。
発症場所として4番目と5番目の間のヘルニアが多く、好発年齢は男女ともに20~40歳代です。
40歳以上では4番目と5番目の間が多いですが、若年者では5番目と仙骨の間のものが多いと言われています。
自覚症状としては腰の痛み、足の痛み、および足の痺れの症状を自覚します。
また前かがみになる事で症状が増悪するのが特徴的です。
腰椎椎間板ヘルニアによる腰痛はヘルニアの初期症状とも考えられます。ヘルニアが圧迫してしまう神経の塊の前方に圧迫を受けると腰部痛・殿部痛が出現し、後方が圧迫を受けると殿部痛・足の痛みが出現するとの研究報告があります。
ヘルニアによる圧迫は前方が先に圧迫を受けていくので腰痛としての症状は腰椎椎間板ヘルニアの初期に自覚するものと考えられます。
実際問診をしていても「最初は腰が痛かったんですけど、今は足に痛みがあって腰は今はそれほど気にならないですね」という事を聞くこともあります。