前かがみになると襲ってくる腰痛。

その原因や効果的な治療法に焦点を当て、前かがむ動作で感じる腰痛について理解を深めましょう。

この記事では、具体的な原因、再発をしないためには何が大事なのかをお話していきます。

  1. 前にかがむと痛い腰痛の原因

    「重いものを持ち上げる」「腰を反らせる」「腰を捻る」など腰に負担がかかる動きはいくつかありますが、普段何気なく行う「前かがみ」で腰痛を自覚するのはなぜなのでしょうか?

    前にかがむことで腰痛を発生させる可能性として

    筋・筋膜性腰痛

    椎間板性腰痛

    仙腸関節性疼痛

    神経根性腰痛 が考えられます。

    この中でも筋・筋膜性腰痛は合併していることが多いです。

    そこでkeyとなるのは【多裂筋】という筋肉です。 前かがみになるとこの多裂筋は引っ張られます。

    多裂筋のトラブルに対してアプローチを行うとストレッチを行うことなく1度でここまで動きは変わります。


  2. 姿勢が悪いと腰痛になる?

    腰痛を自覚したことのある方の中には「姿勢を良くしましょう」と言われた経験がある方は少なくないのではないでしょうか?

    【なぜ姿勢が悪いといけないのか?】 ここではこのことを詳しくお話していきます。

    地球上で生活をするためには重力に抗していかなければいけません。普段自分の身体を支えるために重力を意識している方は多くはないと思います。

    しかし重力に負けないよう常に筋肉は力を発揮しています。この重力に負けない筋肉の力発揮を最小限で抑えられるのが「いい姿勢」です。

    しかし、姿勢が崩れると筋肉の力発揮バランスがも崩れてしまいます。そうなるとどうしてもどこかの筋肉が過剰に頑張らなくてはいけなくなり痛みとして自覚していきます。この時に頑張りすぎてしまうのが【多裂筋】です。

    反り腰で考えるとわかりやすいですが、多裂筋が常に収縮している状態になります。そうなると前かがみでも多裂筋の緊張が抜けない中で引っ張られるので痛みを感じやすくなります。


  3. 前にかがむと痛い腰痛の治し方肩こり ストレッチ 即効性

    ①姿勢から治す方法

    前にかがむことで自覚する腰痛には筋肉が原因となっていることもあります。

    そのため筋肉が適正な緊張度に戻れば痛みは軽減していきます。マッサージの後痛みが軽減するのはそのためです。

    しかし、マッサージで軽くなってもまた不快感を覚えることありませんか?そこには普段の生活の中での姿勢が関係しているかもしれませんね。

    「2: 姿勢が悪いと腰痛になる?」でも触れたよう姿勢によって筋肉のバランスが崩れてしまうので正しい姿勢を意識していきたいですね。


    ②踏み台を使う

    これは治すではなく、痛みを軽減させる日常生活での工夫になります。

    前かがみで腰が痛いときでも朝顔を洗うときなどどうしてもかがまなくてはいけない場面はありますよね。

    そんな時の一工夫!踏み台を使ってみてください!!

    図のように片足を台に乗せることで腰が曲がることを防げて、負担を減らすことができます。

    簡単にできる事なので実践してみてください。


    ③ストレッチ

    腰の筋肉への負担を減らすストレッチを最後(4.前にかがむと痛い腰痛のためのストレッチ)にご紹介しています。

    腰痛として症状は出ていますが、腰ではない部位に対するストレッチを行う事も効果的で、再発防止のためにも大切になってきます。 腰痛が軽減した後も継続して行っていく事をお勧めします。


    ④マッサージ

    「腰が痛い」となった時にマッサージが頭に思い浮かぶ方は少なくはないと思います。

    前にかがむ事で発生する腰痛は筋・筋膜性由来の腰痛を含んでいることがあるため、マッサージも効果はあります。

    しかし、腰痛は「腰の筋肉だけが原因」という事は少なく、いくつかの原因が重なり合っていることが多いです。

    そのため、マッサージだけではその場しのぎになってしまう事が多いので、しっかり根本から治したいという方にはお勧めしません。


    ⑤整形外科・整体に通う

    やはり腰痛を自覚した時には整形外科を受診した方がいいでしょう。

    症状や評価結果からある程度の予測はできますが、レントゲンやMRIでしか診断しきれない疾患もあります。例えば、ヘルニアなのか腰部脊柱管狭窄症なのかでアプローチ方法は変わります。

    高齢になると圧迫骨折の危険性も考えられ、コルセットの処方や必要なリハビリテーションを行わないとどんどん円背(えんぱい)といい猫背になっていってしまいます。

    整体を選ぶ時もちゃんと知識がある人がいるかどうかを選ぶポイントにしてみてください。


  4. 前にかがむと痛い腰痛のためのストレッチ

    腰痛は放っておいても2カ月ほど経てば90%程度の方は腰痛が良くなったと答えたというデータがあります。

    しかし、その60%以上の方は過去に3回以上腰痛を発症したことがあると答えています。

    このデータからもわかるように腰痛は再発しやすいものです。痛みの原因が残ったままになっているため再発をしてしまうので、最後にセルフエクササイズをお伝えしていきます。

    最初にもお話ししたように、前かがみで起こる腰痛は筋肉の問題であることが多いです。腰への負担を減らし、一部の筋肉が硬くなるようなことを防ぐストレッチと運動をご紹介します。


    ■胸椎伸展