日常のストレスが肩こりの原因となり、自律神経のバランスが崩れることはよく知られています。

このページでは、肩こりとストレス、自律神経の関係性に焦点を当て、緊張や不快感を軽減するためのストレッチや治療法について探求します。


  1. 肩こりとは?-特徴と原因-

    肩こりの定義は明確ではなく「頸より肩甲部にかけての筋緊張感(こり感)、重圧感、および鈍痛などの総称」と言われていたりします。

    肩こりには、眼科、耳鼻科、歯科、内果などの疾患に由来する「症候性肩こり」が一部にはみられます。

    しかし多くの場合明らかな病因を指摘できない「原発性肩こり」であると言われています。


    【肩こりの特徴】

    ・肩こりの有訴率は40~85%という報告が多い

    ・性差については女性の方が男性に比べて1.3~1.5倍多いとする報告が多い

    ・肩こりは思春期頃から増加し始め、30~50代に最も多くなり、高齢になるに従い減少する


    【肩こりの原因】

    ・頸椎椎間板の不安定性

    ・交感神経の局所的緊張亢進

    ・頸椎の異常な動揺性

    ・筋肉の血行障害

    ・不良姿勢による筋肉の持続的な緊張

    ・心理的な緊張 などが挙げられます


    そんな肩こりは日本人に特有のものとする見解も多いんです。欧米には肩こりという概念が存在しないと言われていたりします。


  2. 肩こりとストレスの関連

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    自覚的に労働が過負荷に感じている人の割合が、肩こりがある方々の52%であったのに対して、肩こりを感じていない方々は19%であったとの報告があります。

    このように、肩こりとストレスの関連性については多くの報告があります。

    また、ストレスにより肩こりを自覚するだけではなく、肩こりがストレスとなっていくこともあります。

    原発性肩こりの場合、生活習慣病の一種であるとも言えます。

    運動不足や、スマホっ首と言った姿勢の問題など様々な要因が重なり発症するため容易には解消していきません。肩こりが慢性化していくことで心理状態へも波及していき、日常のストレスへと繋がってしまいます。


  3. 自律神経を整えて肩こりを治す方法

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    自律神経は自動的に、無意識的に働き機能調節を行っています。

    自律神経は交感神経と副交感神経に分けられます。

    交感神経の活動が亢進すると、副交感神経の活動が抑制され、その逆の現象もみられます。

    交感神経は緊急時や運動時に働き、副交感神経は安静時に働きます。

    そのため自律神経を整えて肩こりを軽減させるには副交感神経を優位にしていくことになります。


    そこでお勧めするのが【ハンドマッサージ】

    ハンドマッサージにより自律神経バランスが副交感神経が優位になり、血圧・脈拍が低下したという報告があります。

    副交感神経が優位に働くことで全身的にリラックスした状態になり、ストレスの緩和が期待できます。

    片手5分ほどかけてじっくり手全体を指圧してあげましょう。


  4. ストレスと肩こりを和らげるストレッチと運動

    1. 肩こり解消に有効なストレッチ

      肩こり筋である肩こりを発生させている筋肉は【僧帽筋】という首から肩に大きく広がっている筋肉です。

      「肩がこったなー」と手が伸びるところの表層に位置している筋肉です。

      ここをストレッチしてあげるとスッとこり感、不快感が減ってくれます。